ロシア遠征記

                                              
 7月1日THU          #5 岩ア慎治              

 前日で試合の全日程を終えた私達は、モスクワ観光に繰り出す事となった。朝、いつもよりちょっと早めの8時半に食事をし、地下鉄に乗って向かった先は、「・・・大聖堂」(名前忘れました)。ロシアでも最大級の大きさを誇るという。通訳のアリシェール君が教えてくれたところによると、これは、ナポレオンがロシア遠征に乗り出したとき、モスクワにたどり着いたものの、ロシアでの史上まれに見る寒波が襲い、その寒さの余りナポレオン軍は撤退を余儀なくされた。その時に、これは神のご加護だという事で、感謝の気持ちを込めてつくられたものであるという。しかし、その後、スターリンの時代に宗教取締りのために教会が燃やされた。よって、現在の建物は戦後に当時の設計図に基づいて、忠実に再現されたものらしい。
 続いて向かったのは歩いてすぐの所にある「・・・美術館」(名前忘れました)。これはロシアで2番目の量の展示物を誇るとても大きな美術館だ。当然、一日で全部見られるわけもなく、我々はA号館を見るだけで精一杯だった。それでも、モネやピカソといった超有名画家達が名を連ね、思わず「これ教科書で見た!」と連呼している者もいた。
 美術館を出て、大学の寮に帰って来たのは2時半ごろ。昼食をとり、その後は自由行動。野球の試合を見に行く者もいれば、市場にいくものもいた。さて、ここで市場についてちょっと述べたい。これは露店の集まりといった感じでたいていのものは売っている。食品、日用品から酒におもちゃも買う事ができる。フレンドリーな感じで客は気軽に果物を味見できたりする。さて、その中でも個人的にもっとも気に入ったのはアイスクリームである。絶品だった。濃厚。口どけも文句なし。しかもたったの15ルーブル(60円)。あれは、忘れられない。
 さて、その後、我々京大野球部サッカー愛好会は市場で購入したボールを携えて、モスクワの空の下、充実したひと時を過ごした。あるものは運動不足がたたって「ダイエットせなあかんわ・・・」とぼやき、またある者はロシアン美女とのツーショット(抱きつかれていた)で舞い上がり、プレーにいまいち繊細さを欠いていた。モスクワの昼は長い。体に疲れを感じながらも、また明日素晴らしい新鮮な体験ができるだろうという期待に胸を膨らませ、我々は一瞬一瞬を噛み締めていた。


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